代替医療・補完医療
代替医療(だいたいいりょう)とは?
現代西洋医学以外の医療行為の総称として、つまり西洋医療の代わりということです。
補完医療(ほかんいりょう)とも呼ばれ、私たち柔道整復師(整骨・接骨院)も含め、
理学療法・鍼灸・按摩マッサージ・整体・カイロプラクテック・気功、
そして漢方などを含め食事療法など広義に及びます。
その歴史は古く、私たちの行う手技療法は、古来の欧州 中国から伝わり
五千年もの歴史があるそうです。
また私たちの柔道整復師も古来の柔術から伝わり、ほねつぎと称されました。
他国においては、代替医療が世界的に新しい医学の潮流となりつつあり、
その先進国アメリカでは、世界的な最先端医学研究施設の一つとしてOAM(代替医療事務局)を設立し、
現在、OAMには年4千万ドルの資金が充てられ、この分野の科学的研究は急速に進み、
ハーバード、コロンビア、スタンフォード大学など10ケ所に研究センターが設立され、
一部学生に対する講義も始まっているそうです。
現代医療と代替医療の比較
現代医療、すなわち西洋医療はめまぐるしい進歩を遂げてきました。
特に国内では外科手術や薬の発達により急性疾患・救命・延命はすばらしい発展です。
ただ現代医療の弱点と言えば、慢性疾患に対しては苦手という点です。
例えば、国内の整形外科に訪れる患者さんの約8割以上は未病だそうです。
また90%は慢性疾患と言われています。
その未病とは、病院でレントゲン・CT・MRIなどの検査により特に異常が見当たらないものです。
確かに大きなケガでもなければ単に腰痛や肩こりといった症状は検査しても何も現れず、
ただ薬だけで様子をうかがうだけになってしまします。
逆に私たちの分野の代替医療は慢性疾患に対し強みがあります。
それは現代医療とは異なる独自の診断基準で、筋・骨格・神経系を診て
薬や外科的手法を使わない物理療法による伝統医療です。
例えば腰や膝の痛みであれば、身体のバランスの歪からくる場合もあるので
骨格を矯正するとか、また鍼やマッサージを行い代謝を高める方法などです。
根本的に弱まった身体から本来持つべく治癒力を引き出す施療ですから
薬のような副作用というものがありません。
そこで私なりの西洋医療と代替医療の比較として、
長生きさせることができる医療は、西洋医療
健康にさせるための医療は、代替医療
と考えます。
いずれにしてもどちらも必要なものですよね。
ただ、代替医療と言っても科学的根拠のない方法で病気または癌が治るとか、
民間療法的な、例えば資格も無い術者の施療や、
心霊的な気功療法など疑わしいものもあるので注意が必要です。
また代替・補完医療のみという考えも方も危険であるということは言うまでもありません。
あくまでもバランスが必要と考えます。
WHO(世界保健機関)は、この代替医療を重要視!
欧米では、日本のように皆保険制度というものはありません。
ですから病気をしないよう自ら高額な医療費をかけず各種多様に、
薬効食品・健康食品(抗酸化食品群、免疫賦活食品、各種予防・補助食品など)、
またハーブ療法、アロマセラピー、ビタミン療法、食事療法、精神・心理療法、
温泉療法、酸素療法 等々健康管理をしています。
これらもすべて代替・補完療法です。
代替医療とは日本ではなじみの少ない言葉ですが、
欧米では民間療法も含めさらに認知度が高いようです。
代替医療は予防医学にもつながっているということです。
日本は残念ながら西洋医学が中心で、代替医療に取り組む政府機関が少なく、
この分野では欧米に比べ遅れていると見る向きもあります。
WHO(世界保健機関)では、世界人口比率からみると現代西洋医学の恩恵に預かっている人達は意外に少ないそうで、
世界の健康管理業務の65から80%を“伝統的医療”と分類しているそうです。
薬や外科的な手法を使わない代替医療は、世界中で認められているということですね。